循環器だより

寒い時期~ヒートショックに気をつけて

寒い時期~ヒートショックに気をつけて

今年も残すところあとわずか。年末前に「大寒波」が襲来し、最低気温も今年一番になるとの予報です。急激な温度変化に体調を崩される方が増加することが懸念されます。

毎年寒い時期に注意喚起されるのが「ヒートショック」の発症です。
「ヒートショック」とは、気温の変化によって血圧が上下し、心筋梗塞や脳梗塞などの疾患が起こることです。これまでもお伝えしてきたように、心筋梗塞や脳梗塞は命にかかわる重篤な状態に陥る恐れがあります。この「ヒートショック」による死亡者数は、2018年の統計で約5400人とされ、交通事故の年間死亡者数約3500人をはるかに上回っております。
ヒートショックが発症する環境要因の一つに浴室や脱衣場の温度差がありますが、入浴前に浴室や脱衣場の暖房をつけて暖めたり、シャワーや湯船の温度を38℃から40℃程度にして急激な温度変化を避けるなどの防止策は今すぐ実践していただきたいです。
また、長湯をしない、浴槽から急に立ち上がらない、入浴前にはひと声かける、など一工夫することにより事故は未然に防げます。

「ヒートショック」を発症するリスクが高いといわれるのは
①65歳以上の方
②高血圧や動脈硬化、不整脈のある方
③糖尿病の方
④肥満や睡眠時無呼吸症候群の方
などが挙げられます。

こういった疾患をお持ちの方は上記の環境要因のように「ヒートショック」をすぐに防止できるものではありません。ご自身の持病を自覚し、常日頃の生活習慣に気を付けて、治療をすることが大事です。
特に日本は高血圧患者が多いのですが、治療をして血圧をコントロールされている方は4分の1程度と言われています。高血圧症は様々な疾病のリスク要因となります。
ご自身の体調と環境要因を整えて厳しい冬の寒さを乗り越えましょう。