循環器だより

循環器疾患とスポーツの関係について

残暑の暑さも和らぎ、秋らしい爽やかな風が吹くようになってきました。
食欲の秋、スポーツの秋、など秋はいろいろな枕詞が使われていますが、今回はスポーツと循環器疾患についてお話いたします。

軽いスポーツを毎日続けることは、生活習慣病の予防と治療に効果的なのは皆様ご存知かと思います。
但し、ご自身の健康状態を把握せず高負荷の運動をすることは、中高年の方にとっては大変危険を伴う行為です。

東京都監察医務院の剖検データによると、「スポーツ関連突然死」の一番多い原因は「虚血性心疾患」で、
心臓に血液を送る冠状動脈の血液の流れが悪くなったり、血管が詰まったりする病気です。
具体的な病名としては、狭心症や心筋梗塞などがこれに当たります。
二番目に多い「急性心機能不全」は、心臓そのものには明らかな異常はないが致命的な不整脈が起きたと思われるもの、
三番目が「他の心疾患(心筋炎、心筋症など)」で、突然死の原因の上位3つが心臓に関わる病気ということになります。

スポーツ中に急死した人の心臓や血管の状態は、限界寸前の段階まで達しているのが大多数です。
本人が気づかないうちに、何か潜在的な心疾患を抱えていて、そこにスポーツで体に強い負担をかけたことが引き金となって、
最悪の事態に至っていると考えられます。

スポーツ中に限らず突然死を防ぐには、まず潜在的な心疾患を抱えているかどうかを把握する必要があります。

高血圧症、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病をお持ちの方は狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの発症率が高くなります。
当院では、被ばくのない心臓MRI検査で、冠動脈の評価が可能です。
その他、CT、4D心エコーやABIなどの検査も行っています。

ご自身のお身体の状態をきちんと把握して、安全に楽しくスポーツを楽しんで下さい。