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循環器だより

肺ドックについて

肺ドックについて

 

肺がんは、日本ではがんの死亡原因で最も亡くなる人が多いがんです。肺がんの罹患は40歳代から増加します。死亡率が高い原因は、肺がんは進行しないと自覚症状が現れにくいので気づきにくい事、また転移しやすく、他のがんと比べて進行が速いことが原因と考えられます。

 

喫煙によるリスクは皆様ご存知だと思いますが、タバコを吸う人は吸わない人に比べて、男性で約4倍、女性では約3倍肺がんになりやすいとのデータが出ています。ご自身ではたばこを吸わなくても受動喫煙(周囲に流れるたばこの煙を吸う事)も肺がんのリスクを2~3割高めます。

 

喫煙以外の原因で肺がんのリスクを高めるものには、遺伝的なもの(がんの家族歴のある方)、大気汚染、アスベストなどの有害化学物質に接する機会のあった方等が挙げられます。

肺がんは早期発見ができれば治療方法の選択肢も広がり根治を目指すこともできます。自覚症状のないうちに検査を受けることが大変重要です。

 

当院の「肺ドック」は、胸部CT検査・LAA肺気腫検査・腫瘍マーカー・呼吸機能検査を行っており、多用なアプローチで肺がんや肺の機能を検査します。

 

胸部エックス線検査で淡くしか写らず見つかりにくいがんも「胸部CT」検査でははっきり写り見つけることができる場合があります。当院の低線量マルチスライスCT装置はAIを搭載しており、被ばく線量が最大75%低減されますので被ばくが気になる方も安心して受けていただけます。

 

LAA肺気腫検査では、「肺の生活習慣病」と呼ばれている肺気腫を精査することができます。肺気腫とは、喫煙歴や受動喫煙、大気汚染などによって肺の組織が壊れた状態の事を言います。肺気腫になると細胞の壁が壊れて隣の肺胞と合わさり、大きな袋のようになってしまいます。大きな袋のようになった部分は風船のようになり弾力性がなくなり、呼吸に関係なく空気が停滞する状態になります。壊れた肺は元には戻せないので、現在禁煙をされていても喫煙していた時に壊れた状態は変わりません。肺気腫がひどくなると酸素交換ができなくなり息苦しくなります。

 

肺気腫で咳や痰、息切れなどの症状が現れる方は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を発症しているケースが多いです。COPDの方の肺がんになる確率は、そうでない方の5倍と言われています。

当院の肺気腫検査では、胸部CTのデータを使用して3D画像とLAA解析を行いますので、検査時間は変わらず、新たに被ばくする事なく、より詳細な肺の評価を行います。

 

呼吸機能検査は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断に有用です。肺活量を調べるために、ゆっくり呼吸をしてもらい、息をたくさん吸ってもらったときと吐ききったときの空気の量を測定します。

 

肺ドックの腫瘍マーカーは、主に肺がんの検査に有用とされている「CEA・ProGRP・SCC抗原」の3種類です。

 

ドックの所要時間は約40分です。お食事制限もありませんのでお仕事の合間やすきま時間で気軽に受診していただけます。過去の喫煙歴や副流煙による肺の状態が気になる方や、喘息や肺気腫などの呼吸器の疾患を調べたい方にお勧めします。

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