「突発性虚血心不全」とは?(NO,1)
先日、ミュージカルタレントの滝口幸広さんが「突発性虚血心不全」で亡くなられました。
34歳とまだまだこれからという年齢の方の訃報に驚き、哀悼の意を表します。
心臓疾患は、高齢の方のリスクは高いが若いうちは気にしなくても良い、などということはありません。
記憶に新しいところでは、ドカベンの愛称で親しまれた香川伸行さんが2014年に52歳で、2015年に43歳で相撲の音羽山親方が、 「Dragon Ash」のベーシストIKUZONEさんは2012年に46歳で、物まねタレントの前田健さんは2016年に44歳で、タレントの山口美江さんは2012年に51歳で、それぞれ急性心不全でお亡くなりになられています。
「突発性虚血性心不全」は、突然死の原因として最も多いものとして挙げられ、
突然死は、「急性心筋梗塞」「狭心症」「不整脈」「心筋疾患」「弁膜症」「心不全」などの心臓病によるものが6割以上とされています。
心臓病による突然死は、症状が現れてから1時間以内に死に至り、国内では年間約5万人が突然死しているとされています。
心不全の原因として最も多い心筋梗塞は、突然胸の苦しさや激痛を感じる場合がある一方、
無痛性心筋梗塞という痛みや発作が無く、知らない間に心筋梗塞を発症し、心不全状態になってから心筋梗塞の発症が明らかになることもあります。
当院でも、「少し胸の違和感がある」「最近、動悸や息ぎれを感じる」などの主訴で受診された方が 思った以上に重篤な状態で、すぐに手術のできる大きな病院に搬送した事もございます。
年齢は関係なく、何らかの症状があったり、血縁に心臓疾患で亡くなった方がいる方、ストレスの多い生活をされている方、ご心配な方は一度お電話でご相談下さい。「転ばぬ先の杖」のことわざにもあるように、前もっての用心は大切なことです。
これからの季節、気温の変動等で心臓には負担のかかる時期になってまいります。
どうぞお身体にお気をつけてお過ごし下さい。